
奈良、大仏をたてた理由
疫病の都に、巨人がたつまで
章ごとに約1分の語りが、その場所で流れる iPhone アプリの物語です。
歩く前に、この都のこと。
近鉄奈良駅前の噴水に、ひとりの僧の像が立っています。奈良でいちばん有名な待ち合わせスポット。けれど、その僧が誰なのかは、あまり知られていません。
彼の名は行基(ぎょうき)。西暦668年から749年を生きた、飛鳥から奈良時代の僧です。ため池や橋をつくり、生涯に49もの寺を建てたと伝わります。時は天平。天然痘の大流行や反乱がつづく、国が傾くほどの激動の時代でした。西暦743年、聖武天皇は巨大な仏をたてる詔を出します。動植ことごとくに栄えむ——そう願って。人びとは草一枝、土一把を持ち寄りました。その力をまとめたのが、行基だったのです。
なぜ天皇は、国が傾くほどの巨人をたてたのか。そして大仏は、その後どうなったのか——それは、歩いて出会う場所で。今の大仏の頭が、実は江戸時代のものだと知るとき、たてた話は少しずつ、直しつづけた話へと変わっていきます。最初の一歩を踏み出したら——素通りしていたあの像が、物語のはじまりに見えてきます。
駅前の行基像から、二月堂まで。
近鉄奈良駅から歩きはじめ、章の順にめぐります。
番号の順に歩きます。現地では、アプリが次の章まで道案内します。
5つの章
-
01 ・ 駅から徒歩1分行基広場(近鉄奈良駅前)
ぎょうきひろば奈良 — 待ち合わせの像は、大仏の勧進元駅前の待ち合わせ像は、大仏建立の資金と人手を集めた立役者。
-
02 ・ 前の章から徒歩8分奈良公園・登大路園地(鹿)
ならこうえん・のぼりおおじえんち(しか)1300年 — 街に野生の鹿がいる理由この鹿はペットでも飼育でもない。1300年守られてきた野生動物。
-
03 ・ 前の章から徒歩10分東大寺南大門
鎌倉 — 焼けた寺を建て直した門運慶・快慶たちが69日間で造り上げた巨像が、門の左右で待つ。
-
04 ・ 前の章から徒歩5分大仏殿・盧舎那仏
だいぶつでん・るしゃなぶつ天平〜江戸 — 直しつづけられた巨人台座は天平、頭は江戸。大仏は直されつづけて、いまここに座る。
-
05 ・ 前の章から徒歩10分二月堂
752年〜いま — 途絶えたことのない祈り大仏開眼と同じ752年に始まった祈りは、一度も途絶えていない。
その場所に立つと、聴こえる。
人を待つ、というのは不思議な時間です。この噴水のほとりで誰かを待った人は、数えきれないほどいたことでしょう。その真ん中に立つ、ブロンズの僧の名を、行基(ぎょうき)といいます。時は天平の世——西暦668年から749年を生きた人です。彼は各地でため池を掘り、橋を架け、生涯に49の寺を建てたと伝わります。743年、聖武天皇が、盧舎那大仏をつくると詔(みことのり)を出したとき、この人が担ったのは勧進——建立(こんりゅう)の趣旨を説き、資金と人手を集める役でした。つまり、この街いちばんの待ち合わせ像は、大仏を思いついた天皇ではなく、それを実際に可能にした実務家だったのです。
つづきは、アプリで。第1章は無料です。
この物語に出てくる人



所要・料金・行き方
- 起点
- 近鉄奈良駅 東改札すぐ
- 所要
- 徒歩約2.5km・約2時間
- 拝観料
- 拝観料は大仏殿のみ(大人800円)
- 行き方
- 大阪難波から近鉄奈良線の快速急行で約35〜40分(680円)・近鉄奈良駅がそのまま起点
Sources寺社・自治体などの公式資料にもとづくノンフィクションです。
堺市(公式) 行基 / 東大寺(公式) 東大寺の歴史 奈良時代 / ラジオ関西(奈良市取材) 行基像の設置経緯 / 日本経済新聞 近鉄奈良駅前の行基像 / 文化遺産オンライン 奈良のシカ(天然記念物) / 奈良市観光協会 特集「奈良公園にはなぜ鹿がいる?」 / 奈良の鹿愛護会 頭数調査 / 奈良県(公式) 奈良公園クイックガイド 概要 / 東大寺(公式) 南大門 / 国指定文化財等データベース 木造金剛力士立像 / 文化遺産オンライン 東大寺南大門(国宝) / 東大寺(公式) 拝観のご案内 / 東大寺(公式) 大仏殿 / 東大寺(公式) よくある質問 / 奈良市観光協会 東大寺 / 文化遺産オンライン 銅造盧舎那仏坐像(国宝) / 東大寺(公式) 修二会について / 東大寺(公式) 二月堂 / なら旅ネット(奈良県公式) 東大寺 二月堂 / 奈良県(公式) 奈良県景観資産 東大寺二月堂